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携帯電話の落下衝撃解析

こんにちは先端技研の中根です。本日は落下衝撃解析について説明します。

皆さんは携帯電話を落として表面を割ってしまう経験はありませんでしょうか?

注意していても衝撃のかかり方によっては割れてしまいますよね。ガラス破壊の原理は脆性破壊であるため、高強度ガラスを使用することと最大主応力を可能な限り小さくすることが重要です。

解析モデルについて説明します。携帯電話を模擬して厚み5mmのアルミニウムプレートの長手両端部を固定拘束します。そしてアルミニウムプレートの上方1mから重さ0.1kgの鉄球を落下させます。この時、アルミニウム表面の変形および応力を観測します。本来ガラスを付けて解析するのが正確なのでしょうが計算負荷を軽くするためガラスはモデルに入れていません。

落下、衝撃解析を実施するにはLS-DYNAやAbaqusを使用して解析をするのが一般的ですがCreo Simulateを使って衝撃解析を実施しても結果の相対値に大きな変化はありません。下図はCreoSimulateとAbaqusでこのモデルを解析した結果です。変位(応力)コンタ図と変位の時系列結果になります。大きな変化はないことが見てとれます。したがって、アルミ板の最大主応力を小さくするためにアルミ板周辺の構造部品をどのような構成にしたらよいか設計する上にはCreoSimulateの解析で十分であることがわかると思います。

CreoSimurateは設計者でも使い方がわかりやすく、計算負荷も軽いので色々な設計案を試すことができると思います。

本日はCreoSimulateを使った落下衝撃解析について、紹介しました。最後までお読みいただきありがとうございました。